猫はドライブが好き?車に乗るストレスや注意点、鳴く理由などを紹介
ドライブが好きな猫もいますが、ほとんどの猫にとってドライブはストレスとなります。猫とのドライブは、長時間は避け、必要最低限のときだけにしましょう。今回は猫がドライブが苦手な理由や猫を車に乗せるときの注意点、準備しておきたい猫用のドライブグッズなどを解説します。
猫はドライブが好き?
猫は知らない場所や変化を好まず、毎日、変化のない同じ日常を過ごすことを当たり前として、それを好む動物です。
猫を連れて行けるホテルや旅館もありますが、たとえ飼い主さんと一緒であっても猫は楽しめないでしょう。
猫にとってドライブはストレス
慣れない場所に対するストレス
猫は自分のテリトリー以外の慣れない場所がとても苦手です。車の中も、猫にとって慣れない場所といえます。車に乗せられること、それ自体がストレスで、大抵の猫は乗車中、緊張状態になります。
どこかに連れていかれる恐怖
知らない場所が嫌いな猫は、慣れ親しんだおうちから連れ出されることにストレスを感じます。どこかに連れていかれる恐怖を感じて車が走っている間中、鳴く子も珍しくありません。
おうちにずっといたいと思っている猫からすると、どこか知らない場所に連れていかれるのはとても怖いことでしょう。
鳴き疲れてしまう
動物病院の通院やペットサロンへ行く際に、猫を車に乗せると鳴くことがあった飼い主さんもいるでしょう。ドライブ中は、猫は知らない場所にいるストレスと、どこかに連れていかれる恐怖で鳴き続けてしまう場合も少なくありません。ずっと鳴いていると猫も疲れ、声がかれることもあります。
緊張で水も飲めない
長距離移動の際、水やおやつを与えても、ほとんどの場合、猫は口を付けてくれないことが多いです。犬はドライブの途中で休憩して水を飲んだり、おやつを食べたりできますが、車に乗ること自体がストレスになる猫にとって、休憩をとってもほとんど意味がありません。
トイレも難しい
緊張状態にある猫はトイレを使用することも難しいです。猫は知らない場所ではご飯を食べることも、おしっこやうんちをすることも簡単ではないのです。
車酔いすることも
猫は犬に比べ、乗り物酔いはしにくいです。しかし絶対にしないというわけではなく、車酔いをして具合が悪くなってしまう猫もいます。車酔いをすると「吐く」という症状が出ることが多いです。吐いた猫も気持ちが悪いでしょうし、飼い主さんも片付けるのが大変です。
猫のドライブの最大の悲劇は行方不明
猫をドライブに連れ出した結果、起こる恐れがある最大の悲劇は「愛猫が行方不明になること」です。
「猫を買い物に一緒に車で連れて行ったところ、首輪をすり抜けて逃げてしまった」「サービスエリアでドアを開けたら猫が脱走してしまった」などが原因で、脱走してしまうことがあります。
猫に逃げられた飼い主さんも悲しいでしょうが、一番つらい思いをするのは猫です。
人に飼われていた猫が突然知らない土地に放り出され、生き残れる可能性は高くはありません。食料を得ることも簡単でなく、車の往来が多い高速道路などでは命の危険もあるでしょう。
そのため、飼い主の都合で猫を気軽にドライブに連れ出すべきではないと考えます。
猫の車からの脱走に備えておく
それでも、通院等で猫と車に乗る機会はあると思いますので、猫が万が一脱走してしまったときに備えて、マイクロチップや猫用GPSを装着させておいてもいいでしょう。猫のマイクロチップの装着は、2022年6月から義務化されています。そのため、すでに装着済みの場合もあると思いますが、それ以前にペットショップやブリーダーから猫を購入した場合や、猫を購入以外で迎えた場合はマイクロチップの装着は努力義務とされており、装着していないケースも多いと思います。愛猫がマイクロチップを装着しているかどうか、確認しておくことが大切です。
また、猫用GPSは首輪に取り付けるタイプや、首輪と一体になっているものが多いので、猫が首輪を嫌がらないよう、あらかじめ慣らしておきましょう。
猫と安全にドライブするための注意点
前述の通り、猫をドライブに安易に連れ出すべきではありません。しかし、通院などでどうしても車での移動が必要なこともありますよね。
猫を車に乗せるときは安全に十分配慮し、猫が車で過ごしやすいように猫用のドライブグッズを準備してから乗せるようにしましょう。
キャリーバッグやケージは必須
猫を車に乗せるときは、必ず猫をキャリーバッグやケージに入れて乗せるようにし、目的地の安全な室内に着くまでは出さないようにしましょう。行方不明になる最大の要因は、猫を車内に放し、その状態で車のドアを開けることです。
「狭いケージにずっといるのはかわいそう」と思う方もいるかもしれませんが、猫は知らない場所ではかえって狭く薄暗い場所のほうが安心できます。
また車内に放すと車の座席の下などの捕まえにくい場所に隠れてしまうこともあります。
運転の妨げになる可能性もあり、非常に危険なため、絶対に車内では猫を放さないようにしましょう。
猫を乗せる場所
猫が入っているキャリーバッグやケージを置く場所も重要です。助手席の足元か、シートベルトで固定できるタイプのものであれば座席の上に置きましょう。後部座席は「前よりも揺れが強い」といわれているため、特に大きい車の場合は、前で固定するのがおすすめです。
ハーネスのみは危険
猫を車に乗せる際にキャリーなどを使用せず、首輪にリード、ハーネスとリードの着用のみで乗せた結果、脱走され行方不明になるという例も少なくありません。「外れにくい」とうたっているハーネスでも、猫は本気になれば大抵のハーネスは簡単にすり抜けることができます。
猫は体が柔らかく、毛も滑りやすく、かなり狭い場所でもすり抜けることができるので、ハーネスに対する過信は危険でしょう。
長時間は避けて必要最低限のときだけ
猫を連れてドライブしなければならないときは、長時間は避けて必要最低限のときだけ猫を車に乗せるようにしましょう。猫は「知らない場所が苦手であること」や「車外に逃げられたら捕まえるのは困難である」こと、「呼んでも戻ってこないこと」など念頭に置き、本当に必要なときだけ猫を車に乗せるようにすることをオススメします。
トイレは事前に済ます
移動の前にトイレは済ませておきましょう。万が一のために、車に猫用のトイレを持っていくことをおすすめします。車内の匂い
タバコや芳香剤の香りは、猫にとって苦手な匂いのため、取り除いておきましょう。さらに、車のシートカバーなどをほかの洗濯物と一緒に洗うことで、より家の中に近い香りにすることができます。
車内の温度
温度が高いと、より酔いやすくなるため、夏は冷房で管理、冬は暖房を強くかけすぎないように注意しましょう。また、夏場は熱中症の危険があるため、猫を車内に放置することは絶対にNGです。
車内の温度は太陽光によって簡単に上がるので、真冬であっても猫を車内に放置するのは危険です。車での移動時はいつも以上に温度へ意識を向けておきましょう。
車内のBGMの大きさ
聴覚は猫の五感の中でも最も優れており、人間の3倍といわれています。飼い主さんは気にならない大きさのBGMでも、猫にとっては大音量で負担になっているかもしれませんので、BGMを小さくするか、BGMをかけないようにしましょう。猫の車酔い対策をする
愛猫が車酔いしないための対策として「スピードや空調に配慮する」「家に近い環境をつくる」「心配しすぎない」の3点が挙げられます。基本的には人間の車酔い対策と同じように対策をし、プラスして、その猫にあった対策をとりましょう。猫を落ち着かせるために、使い慣れた毛布やおもちゃを用意して家の中に近い環境を整えたり、飼い主さんが普段通りの行動をとることで猫に緊張を与えないようにしたりしてみてください。
猫と安全にドライブするために準備しておくこと
猫とのドライブの前に、事前に準備しておくべきことがあります。
予行練習をしておく
いきなり長距離のドライブは猫にとって負担になり、不測の事態が起きかねません。愛猫を少しずつ車に慣らしてあげましょう。まずは車に乗ることから始め、エンジン音や車の揺れを体験、それらをクリアしたら5分程度のドライブをしてみるといいでしょう。
車酔いをするか確認
愛猫が車酔いをしやすいタイプなのかを知っておくことも大事です。予行練習をした際に愛猫が車酔いをしているかどうかを確認してください。車酔いの最もわかりやすい症状は嘔吐ですが、その他にも、パンティングをしている・口からよだれや泡が出ている・落ち着きがない場合も車酔いをしている可能性があります。
愛猫が酔いやすい場合、動物病院に相談して酔い止め薬を処方してもらう方法もありますが、どうしても車に乗せなければならない場合を除いて、できるだけ猫を車に乗せないようにしてあげたほうがいいです。
準備しておきたい猫のドライブグッズ
猫を車に乗せる際、人のようにそのまま乗せることはできません。安全に車に乗せるためのドライブグッズをそろえる必要があり、普段からそういったものに慣らしておく必要があります。
猫を車に乗せる際に、最低限必要なものは「ハーネスタイプのリード」「ケージ」「水飲み「」「トイレ」の4点です。
ハーネスタイプのリード
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猫を外に連れて行く場合、リードは必要不可欠なアイテムです。
外はにとって想定外のモノや出来事がたくさんあります。脱走・迷子防止のために必ず付けるようにしましょう。
初めてリードを付ける際には長時間の着用は避け、自宅で少しずつ慣らすことをオススメします。
まずはベッドの近くに置いて匂いをかがせるなど、リードが嫌いにならないように気を配りながら練習させることが大切です。
飼い主さんの近くを歩かせることが目的ではありませんので、犬のような歩行訓練は不要です。
リードにも種類がありますが、猫は犬のように首輪に付けるだけというわけにはいきません。ハーネスタイプのリードを選び、体が抜けにくくなるようにしましょう。
ケージ(クレート)
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事故防止のため、猫を車に乗せる際には必ずケージの中に入れるようにしてください。 猫による運転の妨げや車内での怪我、脱走を防ぐことができます。
ケージの中ではストレスが大きすぎるという場合は、広めのポータブルケージを利用する手もあります。災害時等にも使用しやすいので、一つは用意しておいてもいいでしょう。
なお、ケージの中で過ごせるように、自宅でケージに慣らしておくことが重要です。
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水飲み
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水は普段使い慣れている器などを使って、停車中に与えられるのが理想です。
緊張して息が荒いのに飲まない場合などは、注射器型の給水器で優しく口に水を含ませてあげるといいでしょう。
トイレ
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車内に置いておけば、猫によっては落ち着いた頃にトイレができるようになる猫もいます。
ケージに入れておく場合は、定期的に長めの休憩時間をとって車を停車させておくとその間に行く猫もいます。
一方、ストレスを強く感じる猫の場合、車を降りたあとにもなかなか排泄をすることができないこともあります。猫の性格を考えて移動距離を調節するなどの工夫をしましょう。
買い物や遊びに猫をドライブに連れて行くことはNG
猫を車に乗せるときは必要最低限のときだけにし、買い物や遊びに猫を連れて行くのはやめましょう。
もし猫を車に乗せなくてはならないときがあっても、安全に充分に配慮して乗せるようにしてください。