
チワワの飼い方!性格や種類、寿命などをドッグトレーナーが解説
チワワは血統書登録犬種の中で最も小さく、常に犬種ランキングで上位の人気犬種です。小さな体に大きくつぶらな瞳が可愛らしいですが、見た目とは裏腹、勇敢な性格を持ち合わせています。今回は、チワワの性格や毛色、しつけ方などについて紹介します。
チワワの基礎知識

英語表記 | CHIHUAHUA |
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原産国 | メキシコ |
サイズ | 小型犬 |
体高 | 約15~23cm |
理想体重 | 1.5〜2.5kg |
寿命 | 10~18年 |
チワワの歴史
メキシコが原産とされているチワワの歴史には諸説あります。7世紀頃~12世紀頃のトルテカ文明時代、現在のメキシコに住んでいた先住民に捕らえられ、家畜化されたというのが有力です。メキシコのトゥーラに存在していた「テチチ」という小型犬の絵や彫刻が、現在のチワワに似ていることから「テチチ」がチワワのルーツになっているといわれています。
後に、テチチの末裔とヘアレス犬種が交配されたことによって誕生したといわれ、19世紀半ばから、アメリカ南西部で改良され現在のチワワの容姿になったともいわれています。
チワワの毛質の種類
チワワの毛質は「スムースコート」と「ロングコート」の2種類です。耳や顔周り、尻尾は特に印象が変わります。スムースコート

スムースコートとは、短毛のことをいいます。つるんとした毛質・見た目をしています。
ロングコート

ロングコートとは、長毛のことをいい、ふわふわした毛質です。
チワワの毛色の種類
チワワの毛色は「単色」、2色の「パーティーカラー」、3色の「トライカラー」と種類があり、毛色の組み合わせもさまざまあります。人気の毛色として「レッド」「クリームホワイト」「ブラックタン」「チョコレートタン」が挙げられます。
レッド

クリームホワイト

ブラックタン

チョコレートタン

チワワの性格・特徴

チワワの性格
体はとっても小さいですが、その性格はとても勇敢であり活発です。同時に警戒心も強いので、知らない人や犬に対して警戒吠えをすることも。海外では「ポケットウルフ(小さい狼)」とも呼ばれ、オオカミのように吠えやすく、ときには咬みつくこともある犬とされています。
チワワの特徴
血統書登録犬種の中で最も小さい犬種です。チワワの特徴は、小さな体に大きな瞳だけではありません。丸い頭はりんごに似ているとされ「アップルヘッド」といわれてます。
チワワがかかりやすい病気

井上貴文獣医師の解説
チワワは十分に丸みを帯びたアップルヘッドが特徴的な犬種でありますが、近年では大泉門(※)が開口している個体も多く認められます。
太りやすい犬種であり、栄養過多による体格のバランスの乱れから、膝蓋骨脱臼などの整形外科疾患を発症しやすく、しびれや痛みにより四肢をなめ壊すことで皮膚病に罹患するケースが多く認められます。
また眼が大きく丸いため、痒みを伴う疾患の発症により角膜潰瘍などの眼科疾患の発生も多く認められます。
※大泉門とは、後頭骨などの頭蓋骨を形作るいくつかの骨の継ぎ目のことをいいます。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼は、滑車から膝蓋骨が外れる状態を指します。根本的な原因は不明です。チワワを始め小型犬に多いため、遺伝が背景にあるのではないかといわれていますが、結論は出ていません。
蓋骨は膝が伸びている時に外れやすい傾向にあります。そのため飼い主さんの足もとでピョンピョンと飛んだり、ジャンプをしたり、階段の昇り降りが多い犬は、定期的に膝のチェックをしてもらうと良いでしょう。
あまり激しく上記のことをさせないようにするのも予防策の一つだと思われます。
角膜潰瘍
角膜潰瘍は、痒みや目やにを伴う目の病気です。しきりに目をこすったり、気にしたりする様子がある場合は早めに動物病院へ連れていきましょう。
気管虚脱
「コホッコホッ」という咳や「ガーガー」というむせるなどの呼吸異常を呈す病気です。首輪はハーネスに変えるなど、首や気管に普段から負担がかからないようにすることで予防の一助になります。
尿石症
膀胱や尿道、腎臓などの部位に結石ができ、痛み・排尿障害を起こす病気です。尿石症の種類はさまざまありますが、チワワは「シュウ酸カルシウム結石」の好発犬種です。ただしカルシウムは消化管内でシュウ酸と結合して結石の予防作用を持つため、総合栄養食の基準値内であれば制限の必要はありません。
※参照:『ガイドラインに基づく尿路結石症の診断と治療』(動物臨床医学)、『カルシウムの積極的な服用による腎臓結石予防法』(日本老年医学会雑誌)
チワワのしつけ
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無駄吠え
基本的に無駄吠えには「無視」が効果的です。犬は物事の前後にあったことを関連付けて学習しています。そのため「吠えたらおやつがもらえた」ことがあれば、吠えればおやつがもらえると学習している場合がほとんどです。
その場合は「吠えても意味がない」ということを、無視することで教える必要があります。
甘噛み
遊んでいたら興奮して、甘噛みをすることが多いです。小さい口ではありますが、エスカレートすれば痛みを伴うこともあります。人がけがをするほどの強さで噛んだときは一度遊びを中断して、クールダウンさせましょう。成長過程で歯がかゆい子犬には、噛んで遊べるおもちゃを与えてください。
マーキング
チワワはマーキングが多い犬種です。これも気の強さが原因の一つです。特にオスの本能によるものが大きいので、去勢が一つの解決策になることもあります。マーキングは行動そのものをやめさせるというよりは、縄張り意識を持つテリトリーを狭めていくことも効果的です。
クレートやケージのように、壁がついていて決まった場所で寝かせるようにするなど、本人が自分の場所だと認識する場所を限定していきましょう。
チワワのお手入れ・ケア

ブラッシング
お手入れの基本はブラッシングです。スムースコートも柔らかいラバーブラシや獣毛のブラシで埃を落とすことで、血行を良くしてあげましょう。シャンプー
チワワのシャンプーは月に1回が目安です。体調が悪そうなときは無理をする必要はありません。シャンプーではなく、ブラッシングでも被毛についた汚れを落とすこともできますし、蒸しタオルで拭くだけでも効果はあります。
チワワのカットスタイル
チワワはロングコートであってもカットは必要ない犬種ですが、お好みでカットをすることもできます。サマーカット

全身の飾り毛を短くしてスムースチワワのような仕上がりに。
夏の暑い時期やお洋服を着せる時におすすめです。体にバリカンを入れてカットする場合はトリマーに相談の上、バリカンを入れてください。
※短すぎると、夏は紫外線で皮膚が刺激されてしまい炎症を起こすこともあります。また熱中症にもなりやすいので注意してください。
ライオンカット

正面から見るとわかりづらいですが、サイドから見るとスッキリと短くした体で首回りの飾り毛が残っていることによりライオンのタテガミのような仕上がりに。
しっぽの先もライオンのように尾の先だけ毛を残すことにより、よりライオンに近くなります。
桃尻カット

全身のカットはしたくないけど「部分的に短くしたい」「汚れやすい部分のお尻だけを短くする」といったカットもあります。それが桃尻カット。
歩いた時のプリプリしたお尻が可愛らしいカットスタイルです。
チワワの迎え方
保護犬から迎える

保護され、新しく里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で暮らしているのかを確認することも必要ですが、迎える上でのアドバイスも直接聞くことができます。
ペットショップから迎える
ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。月齢やペットショップによって大きく異なりますが、一般的な価格の相場は20万円前後です。