災害時に役立つ!人とペットが共有できる「非常食」を栄養管理士が解説
地震や洪水など災害が発生して自由な食料調達ができなくなった場合、一時的に人とペットが食事を共有することを検討しなければいけないかもしれません。しかし、犬や猫が食べてはいけない食材など注意点もあります。人とペットが共有できる非常食について、ペット栄養管理士が解説します。
災害発生時の食料調達における課題
地震や洪水、津波などの災害が発生した場合、交通インフラの断絶や混乱によって宅配はもちろん、スーパーやコンビニなどから食料を調達することが困難になってしまうかもしれません。
道路や流通が回復し、支援物資の配給などの救援体制が整うのは災害発生から4日目以降とされていますので、非常食や水は最低でも家族の人数 × 最低3日分、できれば7日分を用意しておくことが推奨されます。
ただ、非常時はペットのことより人のことが優先されてしまいます。届いた支援物資にペットフードが含まれている可能性は低いでしょうし、インフラが正常化してもペットフードの供給が後回しになってしまう可能性も考えておかなければいけません。
\ペトコトおすすめの非常食/
ペトコトフーズの非常食は、栄養学の専門獣医師が作ったレシピをもとに、国産食材を使った人も食べられる品質の犬の総合栄養食。
冷凍庫が使えない停電時や避難所でもご利用いただけるように、常温で2年間保存ができるレトルトタイプを開発。水分量の多いウェットタイプのため、飲み水が不足しがちな避難生活の環境下でも効率よく水分補給が可能です。
PETOKOTO FOODSでは、常温で2年間保存できる犬用の非常食も用意しています。まだ準備できていなければご検討ください。
犬用非常食を購入する
そんな「万が一」の時に備えておくのが非常食です。現時点で非常食や防災グッズの準備ができていないという方は、ぜひ以下の関連記事も参考にして十分な備えをしておきましょう。
- PETOKOTO FOODSの犬用非常食が販売開始!フレッシュタイプだけど常温保存OK
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人はペットフードを食べられる?
人の食べ物が足りない!でもペットフードはたくさんある!という時、愛犬・愛猫のごはんをおすそ分けしてもらい食べることはできるでしょうか?
答えは、「食べられる」です。
美味しいかどうかは別にして、人がペットフードを食べて直ちに健康に影響が出る可能性は低いと考えられます。ただし、ドッグフードもキャットフードも法律上は「雑貨」で、「食品」として扱われていません。人が食べることは想定されていませんので、あくまで「非常時の話」という点はご理解ください。
もっとも、「いくら非常時とは言え、あの茶色い豆粒を食べるのはちょっと……」と抵抗感を持たれる方も少なくないと思います。そんな方にお薦めしたいのがフレッシュタイプのペットフードです。
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フレッシュフードなら人も美味しく食べられる
PETOKOTO代表の大久保は、愛犬コルクが食べている「茶色い豆粒」(ドライフード)への疑問がきっかけとなってフレッシュペットフードをつくろうと考えました。私たちPETOKOTOは人も食べられてこその「ヒューマングレード」だと考えていますので、PETOKOTO FOODSは食材から製造まで人の食品と同じ品質基準でつくっています(でもペットフードです)。
PETOKOTOスタッフは味見のためにPETOKOTO FOODSを試食しますし、味付けさえすれば新鮮なごはんとして美味しく食べられます(ペットフードです)。だから自分たちのごはんとしてハンバーグにしたり、餃子にしたり、美味しく食べたこともあります(ペットフードを食べました)。
PETOKOTO FOODSは常温保存可能な非常食も販売していますので(現在は犬用のみ)、「いざとなったら人も食べられる」と思って常備していただくのもいいかもしれません(人用の非常食を備えるのは大前提です)。
人が食べられてもペットには適さない食材
例えばチョコレートやニンニク、タマネギなどは人が食べられますが、犬や猫が食べると中毒症状を引き起こす可能性があります。ぶどうやカフェインを含む飲料もペットに与えてはいけません。
犬猫に与えてはいけない食材は以下の記事で一覧にしていますので、参考にしてください。
人用の加工食品は絶対に与えない
例えばハンバーグやカレーにはタマネギが含まれ、レーズンパンには干しぶどうが含まれます。ヨーグルトの中にはキシリトールが含まれるものもあります(※)。犬猫が食べることを想定していませんので、絶対に与えてはいけません。中毒物質を大量に摂取してしまうと死に至る可能性もあります。
中毒物質が入っていなかったとしても、人用の加工食品は犬猫にとって過剰な塩分、糖分、脂質、添加物の摂取につながる可能性があります。お腹を壊したり、腎臓の病気や結石、膵炎の原因になったりしますので与えないようにしましょう。
※キシリトールが含まれていないプレーンのヨーグルトであれば与えても大丈夫です。
食べても大丈夫な食材も与え方に注意
犬猫が食べても大丈夫な食材であっても与え方や与える量に注意点がないか確認しましょう。肉や魚は加熱して骨を取り、野菜はほうれん草などのアク抜き(シュウ酸が結石の原因に)、ジャガイモの芽など中毒部位の除去が必要な場合があります。果物も皮や種に注意しましょう。
PETOKOTOではさまざまな食材の注意点を犬と猫に分けて記事で紹介しています。気になる食材があれば検索機能を使って調べてみてください。
犬はキャットフードを食べても大丈夫?
犬は一時的であればキャットフードを食べても大丈夫です。キャットフードはドッグフードよりタンパク質が多く含まれますので、魅力的に感じるワンちゃんが多いかもしれません。しかし、キャットフードは犬に必要な栄養を満たすようには作られていません。日常的に与えることはやめましょう。猫はドッグフードを食べても大丈夫?
猫も一時的であればドッグフードを食べても大丈夫ですが、猫の場合は犬のウェットフードに保湿剤として使用されることがある「プロピレングリコール」に注意が必要です。プロピレングリコールはペットフード安全法でキャットフードへの使用が禁止されています。また、猫は体内でアミノ酸様物質「タウリン」を十分につくることができないため、食事から摂る必要があります。ドッグフードには猫が必要とする量のタウリンが含まれていませんので、日常的に与えるのはやめましょう。
まとめ
人はペットフードを非常食にできる
人がOKでも犬猫はNGの食べ物がある
非常食は災害時だけ。日常的に与えない