
愛犬に理想的なごはんを食べさせてあげたいのはすべての飼い主さんの願いですが、どんな成分が危険で何を比較すればいいのかわからない方が少なくないと思います。今回は子犬からシニアまで、成分表から理想的なドッグフードを選ぶ方法について解説します。
ドッグフードの成分表の見方

ペットフード業界には「ペットフードの表示に関する公正競争規約」という自主基準があり、成分表も多くのペットフードメーカーがその基準に沿って記載しています。基本となる成分表記の項目は以下の5つです。
- タンパク質
- 脂質
- 粗繊維
- 灰分
- 水分
それぞれ成分の見方について詳しく解説しますので、ドッグフードを比較する際の検討材料にしていただければと思います。ぜひお手元にいつも食べさせているドッグフードを用意してご覧ください。
1. タンパク質

三大栄養素の一つ「タンパク質」は、もともと肉食だった犬にとって非常に重要な栄養素です。そのためどれだけ含まれているか、「〜%以上」で表示されます。現代の犬は雑食ですので、タンパク質は多ければ多いほど良いというわけではなく、他の栄養素とのバランスも重要です。
タンパク質量は、AAFCO(米国飼料検査官協会)が定める総合栄養食の基準値をもとに、子犬期で22.5%以上、成犬期で18.0%以上が必要量とされています(※)。「ペトコトフーズ」の場合、どのメニューも子犬期の22.5%以上を満たしているため(他の栄養素も同様)、子犬からシニア犬までオールステージ対応の総合栄養食となっています。
| メニュー | タンパク質量(乾物) |
|---|---|
| ビーフ | 30% |
| チキン | 44% |
| ポーク | 31% |
| フィッシュ | 36% |
※乾物1kg、代謝エネルギー4000kcal当たり(以下同)
2. 脂質

同じく三大栄養素の一つ「脂質」も犬にとって欠かせない栄養素です。エネルギーや体の組織を作り、脂肪となって臓器を守ったり体温調節をしたりします。こちらもAAFCOの基準値では子犬期で8.5%以上、成犬期で5.5%以上が必要量とされています。
ドライフードは、食いつきを良くするためオイルコーティングされることがあります。開封して時間がたったフードが油でギトギトしてきた経験はないでしょうか?原材料に「動物性油脂」と書かれていないか確認してみてください。酸化した油は体に良くありませんし、酸化を抑えるために余計な酸化防止剤が添加されることになります。
一方、フィッシュオイルや亜麻仁油などに含まれるオメガ3脂肪酸(αリノレン酸、DHA、EPAなど)はアレルギー性皮膚疾患や認知症、糖尿病、炎症性腸疾患などの抑制効果が期待され、研究が進んでいます。「ペトコトフーズ」ではすべてのメニューに含まれ、冷凍保存のため酸化防止剤は使用していません。
※参照:「オメガ3系脂肪酸」(厚生労働省)
3. 粗繊維

粗繊維は三大栄養素の一つ「炭水化物」に含まれる食物繊維の一種で、食物繊維を酸とアルカリで加熱処理して残った成分です。AAFCOは食物繊維の基準値を設けていませんが、乾物中5%未満の繊維量が目安とされています。摂り過ぎは良くありませんので、減量用でも乾物中12〜25%、肥満再発予防でも10〜20%が推奨されています(※1)。
ただし、先ほどの測定方法では水に溶けやすい水溶性食物繊維が取り除かれ、水に溶けにくい不溶性食物繊維も半分以上が分解されてしまいます(※2)。粗繊維量は実際のドッグフードに含まれる食物繊維量の半分程度と考えるようにしてください。
食物繊維は腸内環境を整え、糖尿病や腸疾患、がんの予防にも効果があるとされています。繊維の性質によって下痢や便秘を改善する効果もありますが、摂りすぎると逆効果になります。食物繊維について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
※1 参照:「小動物の臨床栄養学 第5版」、※2 参照:「食物繊維の定量法-定義と定量法の変遷-」(日本食物繊維学会誌)
4. 灰分

灰分(かいぶん)は550~600℃で有機物を完全に燃焼させた後の残留物で、大部分をカリウムやカルシウム、マグネシウム、リンなどのミネラルが占めます。ナトリウムやセレン、ヨウ素、フッ素などは燃焼中に消失してしまうため、灰分=ミネラルの総量ではありません(※)。
灰分は成分分析をする際に必要ですが、ドッグフードを比較する際に多い少ないを知ることにはあまり意味がありません。AAFCOも灰分の基準値を設けていませんが、ミネラルは5大栄養素の一つで犬が生きていく上で不可欠な栄養素です。必要量は各ミネラルごとに異なり、AAFCOもそれぞれの基準値を設けています。
各ミネラルの基準値や過不足によるリスクなど、ミネラルについて詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
※参照:「食品中のミネラル含有量からの灰分量の推定」(日本食生活学会誌)、「小動物の臨床栄養学 第5版」
5. 水分

水分はあらゆる生命体にとって必要不可欠なものであるため、5大栄養素に加えて6大栄養素に含まれることもあります。犬が1日当たりに必要な水分量は1日当たりに必要なエネルギー量とほぼ同じと考えられていますが、環境や体の状態などさまざまな要因で変わるため厳密な必要量はわかっていません。
成分表の水分量からは、ドライフードやウェットフードなどフードの種類を知ることができます。ペットフード協会が定める4つの分類が一般的ですが、水分量5%以下のフリーズドライや、「ペトコトフーズ」のようなフレッシュタイプなど、これまでの定義から外れる新しいフードも出てきています。また、フレッシュフードのように水分量が多いと乾物時の成分表でない場合は他の成分が少なく見えます。そのため、必ず水分量をチェックするか、乾物時の成分表で比較しましょう。
| 分類 | 定義 |
|---|---|
| ドライ | 水分10%程度以下で、加熱発泡処理された固形状のフード。 |
| ソフトドライ | 製品水分25~35%程度のフードで、加熱発泡処理されたフード。 |
| セミモイスト | 製品水分25~35%のフードで、発泡処理されていないフード。 |
| ウェット | 水分75%程度で、缶詰やレトルトパウチに充填されたフード。 |
※参照:「ペットフードの種類」(ペットフード協会)
ドッグフードの成分分析
ドッグフードは総合栄養食として表示するためには、成分分析を実施し通過する必要があります。ペトコトフーズは年に二回以上分析をし、成分にブレがないかをチェックしています。一方で分析試験を実施していない場合は注意が必要です。必ず成分表に分析実施日が入っているかを確認しましょう。
ドッグフードの選び方(原材料成分の比較)

ドッグフードで基本となる成分表記の項目は5つでしたが、主なタンパク質源となる肉の良し悪しや穀物使用の有無、添加物の危険性など原材料に書かれた成分で気になるものもあると思います。そこで比較する際のポイントを以下の5つに絞って紹介します。
- メインの原材料は何か
- 肉は安心できるものか
- グレインフリーを選ぶべきか
- 添加物は危険な成分か
1. メインの原材料は何か
原材料欄は、多く含まれる順に記載されるのが一般的です。そのため最初に肉類が記載されず、小麦粉やとうもろこし、コーングルテンミール、パン粉などの穀類が記載されているものを選ぶのはやめましょう。安いフードでよく見る配合で、安価なかさ増し食材を使っているため安くすることができるのです。2. 肉は安心できるものか
肉類が最初だったとしても、「チキンミール」などの「◯◯ミール」と記載されているものも避けましょう。チキンであればトサカから羽毛や爪まで、いろいろな部位をまとめて粉にしたのが「◯◯ミール」です。「ミール=悪いもの」と一概には言えませんが、「何が使われているかわからない」ということが問題です。3. グレインフリーを選ぶべきか

最近の流行りのグレインフリードッグフードですが、犬は穀物を食べないほうがいいという主張に科学的な根拠はありません。ただ、「グレインフリー」と書くと売れるのです。穀物アレルギーの犬でない限り、きちんと「犬のため」を考えてつくられたドッグフードを選ぶようにしましょう。
4. 添加物は危険な成分か
添加物は体に悪いものというイメージを持つ方も多いと思いますが、添加物の良し悪しは使い方次第です。まず着色料は購買意欲を高めるもので、犬には関係がありませんので使用しているドッグフードを選ぶのはやめましょう。臭いをごまかして食いつきを高めようとする香料を添加したドッグフードもオススメしません。酸化防止剤は開封したドライフードを長期保存するために欠かせませんが、ドライフードである必要性も、開封後に長期保存する必要性もなければ本来いらないものです。新鮮なごはんを冷凍保存した「ペトコトフーズ」では、酸化防止剤も保存料も使用していません。
ただ、添加物の中には犬が中毒症状を起こすものもあります。それらは「ペットフード安全法」という法律によって使用が制限されています。添加物について詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
ドッグフードの「成分表」がわかりにくい理由

ドッグフードの成分表や原材料表記を見て、何だかわかりにくいと感じる方は少なくないと思います。その理由の一つとして、犬と人の食事は考え方が違うということがあります。例えば人の食品では、以下のような成分表が使われています。
- エネルギー:〜kcal
- タンパク質:〜g
- 脂質:〜g
- 炭水化物:〜g
- 食塩相当量:〜g
タンパク質と脂質は同じですが、犬の成分表には無かった項目がありますし、含まれる量の書き方が「〜%」といった比率ではなく「〜g」になっています。この違いを知ることで、ドッグフードの「成分表」がより理解しやすくなります。
犬と人の「食事の違い」
犬と人の食事で大きく違う点として、「誰が食事を選ぶか」や「毎日どんな食事をするか」があります。| 誰が食事を選ぶか | 飼い主が選ぶ | 自分で選ぶ |
|---|---|---|
| 毎日どんな食事をするか | 決められたメニュー | 多種多様なメニュー |
犬にとっても、いろいろな食材を使って毎日違うメニューのごはんを食べることは理想的な食事と言えます。そのため手作りごはんを食べさせてあげたい飼い主さんも多いと思いますが、ペトコトとしてはオススメしていません。それは、以下のような理由があるからです。
- 犬の栄養学を熟知していなければいけない
- 手作りごはんは時間と手間、お金がかかる
- 犬の食性は肉食寄りの雑食
- 犬は体調不良を言葉で伝えられない
手作りごはんがオススメできない理由

ちょっとしたおやつや記念日の特別なごはんであれば、「犬が食べてはいけない食材」や塩分や糖分などの「犬が摂り過ぎてはいけない栄養」に注意する限り大きな問題は起こりません。しかし毎日のごはんとなると、犬の栄養学をしっかり勉強してタンパク質や脂質だけでなくビタミン、ミネラルまで計算しなければいけません。
犬と人で摂るべき栄養が違えば、人の料理とは別に「犬のための食材」で「犬のための調理」をしなければいけません。学校や病院で国家資格を持ったプロの栄養士がやっていることを家庭でやると考えれば、簡単にできない理由がわかると思います。実際、手作りごはんのほとんどに栄養の過不足があったという調査結果も出ています(※)。
また、犬は雑食になったといっても肉食寄り。いつもと違うものを食べるとすぐお腹を壊す子がいるように、人と同じようにいろいろな食事ができる体にはなっていません。体の調子が悪いことを言葉にして伝えることもできませんので、食事の問題に気づくのが遅れて病気につながる可能性が少なくないのです。
※参照:「イヌの維持期用手作り食のレシピ調査―手作り食に含まれる栄養素量―」「維持期におけるイヌ用手作り食レシピの栄養素含量調査」(ペット栄養学会誌)
理想的な栄養バランスの「総合栄養食」
昔は手作りごはんどころか人の残飯をあげていたこともあり、犬の寿命は数年程度でした。そこで、どんな飼い主さんでも栄養バランスの良い食事を愛犬にできるように開発されたのが「総合栄養食」です。袋から出して与えるだけで犬は健康的な食事ができるため、総合栄養食は犬の長生きに大いに貢献しました。そのため総合栄養食を食べる犬は、「定められた成分がどれだけ入っているか」を知ることが大切で、いろいろな食材を組み合わせて食べる人は、「どんな成分がどれだけ入っているか」を知ることが大切なのです。この考え方の違いによって、犬と人で食品の成分表記に違いが生まれています。
ちなみに「ペトコトフーズ」では、一般的に表記される5つの栄養成分に加えて、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、オメガ3脂肪酸、オメガ6、ビタミンE、ビタミンCについても自主的に表記しています。ビタミン、ミネラルについて詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
| タンパク質 | 30% |
|---|---|
| 脂肪 | 19% |
| 炭水化物 | 40% |
| 粗繊維 | 3% |
| カルシウム | 1.5% |
| リン | 1.2% |
| ナトリウム | 0.7% |
| カリウム | 1.5% |
| マグネシウム | 0.2% |
| オメガ-3脂肪酸 | 3% |
| オメガ-6脂肪酸 | 2.5% |
| ビタミンE | 220IU/kg |
| ビタミンC | 213mg/kg |
まとめ
ドッグフードの成分表記は5つの基本項目がある
原材料欄は4つのポイントで成分比較ができる
犬と人の違いが成分表の違いになっている
犬の栄養が満たされたおすすめのドッグフード
ペトコトフーズは、「エサからごはんへ」をコンセプトに掲げるフレッシュペットフードブランドです。
実際に、従来のドライタイプのドッグフードよりも水分量が多く、手作り品質のごはんを食べている犬のほうが寿命が約3年長くなることが、研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康的なごはんを選ぶことが、愛犬の長生きの秘訣です。
1. 新鮮な国産食材をメインに使用
人間が食べるものと同じヒューマングレードの食材のみを使用し、国内の食品工場で製造しています。4Dミートや人工添加物は一切不使用。食材の配合割合や主な産地も公開し、安心できるごはんをお届けします。
2. 手作りのように抜群の食いつきのおいしさ
従来の高温加工を施したドライフードや、レトルト処理されたウェットフードではありません。新鮮な肉や野菜を低温スチーム調理することで、食材本来の香りや旨味、栄養をしっかりキープ。そのため、手作りのような抜群の食いつきを実現しています。
3. 全犬種・全年齢に対応した総合栄養食
社内の獣医師と栄養士が共同開発したレシピで、AAFCO基準を満たした総合栄養食です。サプリメントを除き保存料などは無添加。子犬からシニア犬まで、1日に必要な栄養をバランス良く補うことができます。
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