ゴールデンレトリーバーの飼い方|性格・毛色・寿命・カット・しつけ・かかりやすい病気などを紹介
ゴールデンレトリーバーはその名の通り黄金色(ゴールドもしくはクリーム)のきれいな毛並みと、優しい表情が人気の犬種です。大人しい性格のイメージもありますが、実際どのような特徴を持つ犬なのでしょうか? 今回の記事ではゴールデンレトリーバーの性格や子犬から成犬の体重、黒などの毛色、病気、しつけ方、ライオンカットなどのお手入れについてドックトレーナーの長根が解説します。かわいい動画やブログも紹介します。
ゴールデンレトリーバーの歴史

原産はイギリスですが、詳しい歴史はわかっていません。ジャパンケンネルクラブによると、セターやウェービーコーテッド・レトリーバーなどとの混血による犬が祖先犬だったと考えるのが自然であり、トゥイードマウス卿が1865年に購入したウェービー・コーテッド・レトリーバーから生まれた黄色の子犬が始祖となったといわれているそうです。
しかし近年ではツイード・ウォータードッグ・スパニエルと細身のニューファンドランドが交配されたという説も出てきています。
ゴールデンレトリーバーは「ガンドッグ」という分類に属する犬種で、ガンドッグは鳥を追い立てたり、獲物のいる場所を知らせたり、ハンターが撃ち落した獲物を回収したりするなど、銃を使った猟に利用されていた犬のことをいいます。
こうした狩猟犬は、英語で「回収する」という意味の「レトリーブ(Retrieve)」からレトリーバー種とも呼ばれます。ゴールデンレトリーバーは英語で「Golden Retriever」表記し、「ゴールデン」や「ゴールド」の愛称で親しまれる人気犬種です。
「ゴールデンレトリーバー」と「ゴールデンレトリバー」どっちが正しい?
Golden Retrieverは日本語で発音する際に「ゴールデンレトリーバー」と「ゴールデンレトリバー」と二つの呼び名がありますが、どちらも正しい呼び方です。ジャパンケネルクラブでは「ゴールデンレトリーバー」としていますので、本稿では「レトリーバー」として紹介します。
参照:一般財団法人「ジャパンケンネルクラブ」
ゴールデンレトリーバーの性格や特徴

きれいなゴールドの毛並みが特徴的なゴールデンレトリーバーは、温厚で優しい性格をしています。賢く、社会性が高いため補助犬やセラピー犬として活躍している犬種でもあります。
また、水鳥の猟犬として活躍していたため、水遊びを好みやすいです。体を動かすことが大好きなので、飼育の際は運度不足にならないように、十分に散歩時間をつくって運動量を確保してあげましょう。
ゴールデンレトリーバーの毛色
ジャパンケンネルクラブによると、ゴールデンレトリーバーの毛色のスタンダードはゴールドまたはクリームの色調で、わずかに見られるホワイトは胸にだけ許容されています。ゴールデンレトリーバーは暑さや寒さに強い?
ゴールデンレトリーバーは毛が二層になっているダブルコートの犬種です。寒さには比較的強いのですが、暑さは苦手です。気温や湿度が高くなる夏は熱中症のリスクが高くなるので、十分に注意してあげましょう。
ゴールデンレトリーバーとラブラドールレトリーバーの違いは?
同じガンドッグでありレトリーバー種に「ラブラドールレトリーバー」がいます。「ゴールデンレトリーバーは長毛で、ラブラドールレトリーバーは短毛」くらいの違いしかないと思われがちですが、ゴールデンレトリーバーの原産地がイギリスなのに対し、ラブラドールレトリーバーの原産地はカナダのニューファンドランド島です。実は血筋は近くありません。
また同じ狩猟犬ではありますが、ゴールデンレトリバーが鳥猟犬だったのに対し、ラブラドールレトリーバーは鳥だけでなく魚を獲る際にも重宝されていました。水場で猟をしていた犬種は泳ぎがとても得意で、その多くは足に水かきがあります。
ゴールデンレトリーバーの種類
ゴールデンレトリーバーにはアメリカンとイングリッシュの2種類います。特徴的な違いは毛色で、「アメリカンゴールデンレトリーバー」はゴールドやクリームの毛色に対して「イングリッシュゴールデンレトリーバー」は全体的に白い毛色なのが特徴です。日本ではアメリカンゴールデンレトリーバーがよく飼われています。アメリカンゴールデンレトリーバー

ゴールデンレトリーバーと赤ちゃん
ゴールデンレトリーバーは従順で温厚だとされている犬種ですが、過去には人間の赤ちゃんを咬み、失血死させてしまった事件も起きています。ただ、犬による死亡事故というのは攻撃性のある犬種に限ったことではありません。「おとなしい犬」「小さい犬」だから大丈夫とは思わないほうが良いでしょう。
ゴールデンレトリーバーも大人しい犬種ではありますが、元は猟犬です。動くものに興味が湧くのは本能ですから、赤ちゃんのハイハイする動きが引き金になったとも考えられています。赤ちゃんや子供、年配の方がいる家庭では特にしつけや、人間側の対策を考えるようにしましょう。
ゴールデンレトリーバーの大きさや寿命

体重は27~36kgで、体高は55~60cmです。寿命は10~12年とされています。
ゴールデンレトリーバーの育て方

現在は気温の変化により大型犬でも室内飼いされるようになってきました。ゴールデンレトリーバーも大型犬ですが、長毛のため夏場の体温調節が難しいことから室内で飼うようにしましょう。
運動量も必要な犬種ですので、室内で遊ぶだけでなく1日2回は散歩に連れていき、運動させてあげることで運動不足やストレス発散にもなります。お手入れも毎日のブラッシングやグルーミングを心がけましょう。
ゴールデンを飼う注意点は、とにかく力が強い犬なので、きちんと躾をしておくことと、お散歩中は油断しないということです。人間1人くらいなら、一瞬で引き倒す馬鹿力があります。他には、毛が大量に抜けるので、ブラッシングと抜け毛の掃除が必須です。
食欲旺盛なので、肥満になりがち。家族全員の協力が大切です。暑さに弱いので、屋外で飼うことは無理です。日常の病気としては、皮膚が弱く、足の指の間が蒸れて炎症を起こしたり、外耳炎にかかりやすい。
性格は、賢く優しく、人間が大好き。家族の心に寄り添い、気持ちを一瞬で察する能力がある。人間の言葉を理解できる。まるで人間のような犬です。(aloha.keipさん)
ゴールデンレトリーバーのしつけ
賢い犬種ではありますが、子犬のころからしつけていく必要があります。吠えや咬みつきはしにくい犬種ですが、子犬のときの甘噛みから止めさせ咬んでもいいおもちゃを用意してあげましょう。ゴールデンレトリーバーのしつけ方について、ドッグトレーナーの西岡先生に解説していただきましたので、関連記事もぜひ参考にしてみてください。
ゴールデンレトリーバーと似ている犬種
見た目も大きさもゴールデンレトリーバーにそっくり。「もしかして黒いゴールデンレトリーバーがいるの?」と思った人もいると思います。
実は黒いゴールデンレトリーバーと思っているのは、別の犬種です。「フラットコーテッドレトリーバー」という犬種で、ゴールデンと同じようにイギリス原産のガンドッグです。
ゴールデンレトリーバーをもっと知る
ゴールデンレトリーバーのことをもっと知りたい方のために、ゴールデンレトリーバーが登場する映画やYouTube動画を紹介します。ゴールデンレトリーバーが登場する映画
『一分間だけ』

原田マハさんのベストセラー小説『一分間だけ』を台湾で映画化した作品です。仕事が生き甲斐のOLと主人の帰りを待ち続けるゴールデンレトリーバーのリラ。「働く女性」と「愛犬」の切ない愛の物語です。
『犬のおまわりさん』

平和な町の交番に運び込まれたゴールデンレトリーバーの赤ちゃん。迷い犬は「生きた落し物」。法律的には、交番では犬を預かれない。自称犬好きの新米おまわりさんは、自宅で飼おうと思いつくのですが……。
ゴールデンレトリーバーの動画
猫とのリラックスタイムに癒やされる
猫の尻尾に鼻先をくすぐられても怒らないゴールデンレトリーバー。仲良くお昼寝する姿がとってもかわいいです!
海遊びをするゴールデンレトリーバー
海に飛び込む姿がとってもカッコいい! こんなところで遊べるといいですね!
ゴールデンレトリーバーの迎え方

好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。
価格/値段
一般的な価格の相場は15~30万円ほどですが、どこから迎えるかによっても値段は変わってきます。保護犬から迎える
保護され新しく里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。ペトことの姉妹サイトである保護犬・保護猫のマッチングサイト「OMUSUBI」には多くの家族を待つ犬や猫がいます。ぜひ保護犬から迎える選択肢も考えてみてくださいね!
ブリーダーから迎える
好きな毛色や、血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際に見学に行き、どんな環境で飼育されているのかを確認することも必要ですが、飼う上でのアドバイスも直接聞くことができます。ペットショップから迎える
ペットショップでは生後2~3カ月ごろの販売が多く、4カ月を過ぎてくると値段がだんだんと下がってくることがほとんどです。まとめ
