【獣医師監修】犬の食事で大切なこと|回数や量、手作りごはんのメリット・デメリットを解説
愛犬の健康のために大切な「食事」。初めて犬と暮らす方だけでなく、偏食や肥満、アレルギーなどの悩みを抱える飼い主さんも少くないと思います。そこで今回は、「犬の食事」について、肉や野菜の摂り方、適切な量や回数、手作りごはんの考え方などを解説していきます。
犬の食事で大切なこと
犬の食事も基本的な考え方は人の食事と変わりません。大切なのは、「それぞれの体に合ったバランスの良い新鮮なごはんを、適切な量だけ食べること」です。
ただ基本は同じでも、犬には「犬の栄養学」があります。愛犬が長生きするためにどんな食事をすればいいのか。押さえてほしいポイントを解説していきます。
犬の適切な食事量
その子に合った栄養バランスの良い新鮮なフードを食べていたとしても、量が少なければ栄養失調になってしまいますし、多ければ肥満になってしまいます。それは見た目や体重の変化だけでなく健康状態、そして寿命に直結していきます。その子に合った量を知るためには、ペトコトフーズの「カロリー計算機」(無料)をご利用ください。質問に答えていただくことで、その子に最適なカロリー量を知ることができます。また、おやつを与える場合は、1日に必要なカロリー量の10%以内にしましょう。
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犬の食事の適切な回数
私たちは朝・昼・晩と1日3回の食事が基本になっていますが、犬は消化に8〜10時間ほどかかるため食事は12時間ごと、つまり1日2回が基本です。
犬は1回の量よりも回数に満足感を得やすいとされています。肥満が気になる子は食事の回数を多くしてあげるといいでしょう。実際、食事の回数が多い犬ほど肥満が少なかったという調査結果もあります。
子犬は食欲旺盛ですので、食べすぎないように回数を増やして1回の量を少くします。これは肥満を心配してというより、体に負担がかかって嘔吐や下痢にならないようにという配慮です。
シニア犬(老犬)は逆に食べる量が少なくなります。食べ残しをそのままにしておくと悪くなってしまいますし、最終的に1日の食べるべき量に満たないことがあります。回数を増やして、新鮮なごはんを少しずつ食べられるようにしてあげてください。
年齢ごとに必要な犬の食事
年齢の違いは大きく「子犬期」「成犬期」「シニア期」の3つにわかれ、それぞれで食べるべきものが変わってきます。一方で、オールステージの総合栄養食であればすべての年齢に適用されるため、健康であればずっとそのご飯のみでOKです。
子犬期の食事
子犬の時期はサイズによって異なり、小型犬だと9〜12カ月、中・大型犬だと12〜18カ月で成犬になります。子犬期は体をつくるため多くの栄養が必要となり、特にタンパク質やカルシウム、リン、マグネシウムなどが欠かせません。
子犬用、もしくは全犬種・全年齢対応の総合栄養食を選ぶようにしてください。ここで重要なのは「栄養」だけでなく、「摂取カロリー」です。どんなに栄養満点でも、量が足りなければ健康に育つことができません。
ペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に1日の最適カロリー量を知ることができます。子犬期はどんどん成長しますので、2週間に1回は体重を量り、最適カロリー量を確認するようにしてください。
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成犬期の食事
成犬期になって成長が落ち着くと、必要な栄養やエネルギー量は子犬期よりも少なくなります。食欲は変わらない子から少なくなる子までそれぞれですが、与え過ぎは肥満の原因になりますので適量を与えるようにしましょう。
自我が強くなることで好き嫌いが強くなることもあります。好んで食べるからといって、おやつばかり与えてはいけません。私たちもジャンクフードばかり食べていれば不健康になるのと同じように、食いつきが良いことと健康はイコールではありません。
シニア期(老犬)の食事
シニア期は小型犬だと6〜7歳、中・大型犬だと5〜7歳くらいから始まりますが、初期は今まで通り元気な子がほとんどでしょう。シニア期の中でも小型犬で11歳くらいから、中・大型犬で8歳くらいからを「老齢期・高齢期・老犬期」と呼ぶこともあります。
シニア期に入ると以前に比べて活動量が減ってきます。食事の量や内容が変わらないまま活動量だけが減ってしまえば肥満につながります。活動量だけでなく食欲も落ちてくると、今度は少ない食事で多くの栄養を摂らなければ痩せ過ぎてしまいます。
シニア期では活動量や食欲の変化に合わせたごはん選びが大切です。また、何かしら病気があってもおかしくない年齢です。その子の体にあった食事を与えることが望ましいと言えるでしょう。
犬の食事は手作りでも良い?
愛犬に新鮮で美味しいごはんを食べさせてあげたいと、手作りごはんに挑戦されている方は少くないと思います。犬も新鮮なほうが美味しいと思いますし、飼い主さんの愛情が込められたごはんに満足度も高いでしょう。
一方で課題もあります。栄養基準をコントロールすることが難しい点です。私たちの場合は毎食違う食事をバランス良く摂取することで栄養バランスの偏りが防がれていますが、愛犬の栄養基準を満たすためにはミネラルやビタミンの量を基準値を満たす必要があります。
自然食材を通してAAFCOの栄養基準を満たすことは限りなく不可能に近いです。手作りごはんのメリット・デメリットはこちらの動画をご覧ください。
犬の食事で食べていいもの・食べてはいけないもの
毎日でなければ手作りごはんは問題ありませんが、犬が食べてはいけないものに注意が必要です。人が食べて大丈夫でも犬には問題がある食材もありますので、おやつ程度だとしても必ず食べさせて大丈夫な食材か確かめてからにするようにしてください。
犬が食べていいもの、悪いものを知りたい方は、以下の関連記事を参考にしてください。
関連記事
犬の食事でよくある質問
犬の食事についてもっと知りたいという方は、ぜひ文中で紹介した関連記事も読んでいただけると幸いです。以下でも、よくある質問にお答えします。
Q1. 食事の時間は決めたほうがいい?
朝・昼・晩のように大雑把に時間を決めるのはいいのですが、毎朝7時、毎晩18時のようにピッタリ時間を決めてしまうのはオススメしません。犬は賢く、時間を決めてしまうと「この時間になればごはんがもらえる」と学習するようになります。常に決められた時間にごはんを出せればいいのですが、もらえるはずの時間にもらえなければ犬にとってストレスになりますし、「要求吠え」や「空腹による嘔吐」につながる場合もあります。
ごはんは「時間になれば食べられる」「自分が要求すれば食べられる」と覚えさせてしまうのではなく、「ごはんは飼い主さんが適切なタイミングで用意する」と覚えさせることが大切です。
Q2. 食事台を使ったほうがいい?
お皿を床に置くと犬は下を向いてごはんを食べることになりますから、あまり食べやすい姿勢とは言えません。大型犬やシニア犬(老犬)は特に食べにくく、体への負担が大きい可能性があります。
高さを作るために、専用の食事台を購入するのもいいですし、台の上に普段のお皿を置くだけでもかまいません。お皿の高さが、犬の胸元のあたりになるよう調節してあげてください。
Q3. 食事を食べないときはどうすればいい?
犬の食欲不振は、口内の異常から腎不全、がんなど全身の病気、誤飲やストレスまでさまざまな理由が考えられます。急に食べなくなった場合は、体に問題が起きている場合もありますので病院に行くようにしてください。
一方、単純に「わがまま」で食べない場合もあります。ごはんを変えることで解決する場合もありますし、トレーニングが必要な場合もあります。獣医やドッグトレーナーに相談しながら、適切に対処することが大切です。
偏食のワンちゃんとの向き合い方について、以下のYouTube動画や関連記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
家族である愛犬におすすめの食事
ペトコトフーズは、「エサからごはんへ」をコンセプトに掲げるフレッシュペットフードブランドです。
実際に従来のドライタイプのドッグフードよりも、水分がより多く含まれた手作り品質のごはんを食べている犬の方が寿命が3年も長くなることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
1. 新鮮な国産食材をメインに使用
人間が食べる品質と同じヒューマングレードな食材のみを使用し、国内の食品工場で製造しています。4Dミートや添加物を一切使いません。食材の割合や、主な食材の産地を公開し、安心できるごはんをお届けします。
2. 手作りのように抜群の食いつきの美味しさ
従来のドライ加工が施されたドライフードやレトルト加工が施されたウェットフードではありません。新鮮なお肉や野菜を低温スチーム調理することで、食材本来の香りや旨味、栄養素をキープすることで抜群の食いつきです。
3. 全犬種全年齢対応の総合栄養食
社内の獣医師と栄養士がレシピを開発したAAFCO基準の分析を通過した総合栄養食です。サプリメントを除き保存料など無添加で、子犬からシニア犬まで1日に必要な栄養素を補完します。
食べるか不安な方でも安心して試していただけるように、ペトコトフーズが通常価格から86%OFFの税込499円(送料無料)でお試しできるBOXをご用意しています。ぜひお試しください。
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ペトコトのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」やトリマーやトレーナーへの相談会を定期開催しています。愛犬について気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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監修:佐藤貴紀獣医師
獣医循環器学会認定医・PETOKOTO取締役獣医師
獣医師(目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC、隅田川動物病院、VETICAL動物病院)。獣医循環器学会認定医。株式会社PETOKOTO取締役CVO(Chief veterinary officer)兼 獣医師。麻布大学獣医学部卒業後、2007年dogdays東京ミッドタウンクリニック副院長に就任。2008年FORPETS 代表取締役 兼 白金高輪動物病院院長に就任。2010年獣医循環器学会認定医取得。2011年中央アニマルクリニックを附属病院として設立し、総院長に就任。2017年JVCCに参画し、取締役に就任。子会社JVCC動物病院グループ株式会社代表取締役を兼任。2019年WOLVES Hand 取締役 兼 目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC院長に就任。「一生のかかりつけの医師」を推奨するとともに、専門分野治療、予防医療に力をいれている。
獣医循環器学会認定医・PETOKOTO取締役獣医師
獣医師(目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC、隅田川動物病院、VETICAL動物病院)。獣医循環器学会認定医。株式会社PETOKOTO取締役CVO(Chief veterinary officer)兼 獣医師。麻布大学獣医学部卒業後、2007年dogdays東京ミッドタウンクリニック副院長に就任。2008年FORPETS 代表取締役 兼 白金高輪動物病院院長に就任。2010年獣医循環器学会認定医取得。2011年中央アニマルクリニックを附属病院として設立し、総院長に就任。2017年JVCCに参画し、取締役に就任。子会社JVCC動物病院グループ株式会社代表取締役を兼任。2019年WOLVES Hand 取締役 兼 目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC院長に就任。「一生のかかりつけの医師」を推奨するとともに、専門分野治療、予防医療に力をいれている。