犬は魚を食べられるの? 基本的な注意事項やおすすめの活用法

犬が魚を食べるイメージはあまりないと思いますが、実際に食べても問題はないのでしょうか? 魚類には多価不飽和脂肪酸のDHAやEPAが豊富に含まれており、動脈硬化を防いだり脳の働きを正常に保ったりしてくれるなど、たくさんの健康上の利点があります。今回の記事では犬が魚を食べるメリットや注意点などを紹介します。

なお、本稿は以下の情報を参照して執筆しています。

犬は魚を食べてもいい?

犬は魚を食べても大丈夫です。魚よっては与え方などの注意事項はありますが、魚の栄養素は犬の体にもよい影響を与えます。実際に犬用のごはんを作る時に材料として使用したり、ドッグフードの材料にもなったりもしています。

魚の主な成分

魚はDHAやEPAなど動脈硬化や脳の働きをサポートする不飽和脂肪酸や、消化しやすいタンパク質などさまざまな栄養素を含有しています。中毒を起こす可能性や寄生虫を保有していることもあるので、与える種類や準備はしっかりと確認してから与えたいですね。魚は栄養が豊富なのでうまく利用して犬の健康に役立たせてあげましょう。

  • DHA
  • オメガ3の不飽和脂肪酸の一つで、皮膚粘膜の健康を保ち脳の働きを活発にしてくれる役割があります。認知症予防にもなるので、積極的に取り入れたい栄養素の一つです。

  • EPA
  • 魚に多く含まれている不飽和脂肪酸です。EPAが血中に血栓ができるのを防ぐことで、血栓の詰まりが原因となりやすい心筋梗塞や脳梗塞になる確率を下げてくれます。

  • タンパク質
  • 魚が持つ動物性のタンパク質は肉のタンパク質よりも消化しやすく、アレルギーのある犬にとって重要なタンパク源になります。

  • カルシウム
  • しらすやわかさぎなどの小魚にはカルシウムが豊富に含まれています。骨や関節を健康的に保つのには欠かせない栄養素です。

  • タウリン
  • アミノ酸の一種です。動脈硬化や貧血、視力の低下などを予防する効果が期待されます。またコレステロール値を低下させ肝機能を強化する働きがあります。

魚市場

赤身魚、白身魚、青魚は何が違う?

魚には赤身魚、白身魚、青魚という種類があります。しかし「どのような分類方法が基準になっているのかよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。それぞれ特徴があるので覚えておくと犬にご飯を作る時に役立つかもしれません。

  • 赤身魚
  • マグロカツオが有名です。赤身魚は身の筋肉が色素タンパク質によって赤く見えるため赤身魚と呼ばれています。赤身魚は寝ている間も常に泳ぎ続ける魚のため、持久力が必要になってきます。そして泳ぎ続けるためにはヘモグロビン、ミオグロビンという色素タンパク質が必要なのです。

  • 白身魚
  • 鯛やヒラメ、カレイなどが有名です。岩礁などでじっと隠れていることが多い魚なので赤身魚に比べ色素タンパク質の量が少ないです。また高タンパク低脂肪な食材のためダイエットにも適しています。

    は赤身魚と思われがちですが、実は白身魚の分類です。の身が赤く見える原因は色素タンパク質ではなくアスタキサンチンという色素が原因で、カロテノイドという抗酸化作用のある色素物質の一種なのです。

  • 青魚
  • 青魚は赤身魚や白身魚とは異なり、背中の青みなど表面的な色が判断基準になっています。そのためマグロなどは赤身魚であると同時に、青魚でもあるということになります。青魚にはその他イワシやサンマなどが挙げられ、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸、タウリンなどが豊富に含まれています。不飽和脂肪酸は体内で分解する際にビタミンEをたくさん消費してしまいます。そのため青魚をたくさん与え過ぎてしまうとビタミンEが不足し、筋肉が衰えたり毛並みが悪くなったりしてしまいます。

魚をあげるときの注意点

魚は栄養満点で、犬にとっても体によい食材になります。しかし適切な準備や与え方をしないと逆効果になってしまう可能性もあります。注意点を確認してから与えるようにしましょう!

犬と獣医師

アレルギーに注意

魚入りのフードはアレルギー持ちの犬のタンパク源としてよく売り出されていますが、魚によってはアレルギーを発症させる場合もあります。手作り料理で魚を使ったり、魚入りのドッグフードに変更する前はアレルギーでないかを確認しておきましょう。また、初めて与える時は少しの量にして、以下の症状がないか注視してあげるとよいでしょう。

魚の骨に注意

人間であれば多少の魚の骨は噛み砕いて食べてしまう人もいるかもしれません。しかし犬は「骨があったら大変だからよく噛んで食べよう」と心掛けてはくれません。魚の骨は小さく、勢いよく食べている時に口や喉を傷つけたり、胃腸に負担をかけてしまったりする恐れがあります。最悪の場合胃腸を傷つけ動物病院で治療が必要になってしまうこともあるので、骨は取り除いてから与えるようにしましょう。

ヒスタミン食中毒

ヒスタミン食中毒はヒスタミンという物質を含有している魚を摂取することによって発症する中毒です。魚がもともと持っているヒスチジンという物質が、細菌の持つ脱炭酸酵素の働きよって魚肉内でヒスタミンを生成します。魚を常温で放置することによって細菌が増殖するので、必然的にヒスタミンの生成される量も多くなり中毒を起こす確率が高くなります。

ヒスタミンは熱にとても強いため一度ヒスタミンが生成されてしまうと熱処理によって分解することは困難になります。予防策として新鮮な魚を購入することを心掛け、常温の状態で放置などしないようにしましょう。ヒスタミン食中毒になると摂取後2〜3時間で以下のような症状が出ると言われています。

アニサキス寄生虫

アニサキスは寄生虫(線虫)の一種で、サバやイワシ、カツオイカサンマ、アジなどの魚介類の内臓に寄生します。鮮度が落ちると内臓から筋肉に移動し、生の状態で食べることで、アニサキス寄生虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。人間だと嘔吐や激しい痛みを伴い、犬や猫にも同様の症状を起こす可能性があります。

アニサキスは熱に弱いので、煮たり焼いたりすればほぼ死滅すると考えて大丈夫です。また、人間であればお刺身を食べる時によく噛むことで、生きたアニサキスが体内に入ることを防ぐことができます。しかし犬によく噛ませるのは難しいので、あらかじめ小さく切って与えてあげるとよいでしょう。

これって食べても大丈夫?

魚の種類や加工品の中でも与えていいものと避けるべきものがあります。基本的に人間用に作られているものは犬にとって塩分量が多すぎるのでやめましょう。

  • 魚肉ソーセージ
  • 塩分過多になってしまう可能性が大きいです。犬用のソーセージなどを選ぶようにした方がよいでしょう。

  • 魚卵
  • 魚卵には豊富な栄養が含まれています。しかし寄生虫や塩分過多の懸念があることは注意した方がよいでしょう。

  • 魚の皮
  • やアジ、イワシなど皮付きで手に入る魚などは、皮も一緒に食べさせることができます。コラーゲンなども豊富なため、被毛を美しく保ってくれます。

魚のおやつやフード

  • お魚ジャーキー
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  • 原材料が魚のドッグフード
  • 「魚なの栄養素は取り入れたいけど、犬用のご飯を作るのは大変……」という方はおやつやドッグフードを魚系に置き換えてみてもいいかもしれません。魚の香りは犬の食欲をそそるものなので、食欲が落ちてきている時などに与えてみてはいかがでしょうか。

     

魚を使った犬用のレシピ

魚を使った犬用のレシピはたくさんあります。マグロ、イワシ、カジキ、さんまなど旬の魚を使っていつもより特別なご飯を作ってあげるとワンちゃんも喜ぶかもしれません。

わんわんシェフ見習い中〜お魚編〜

わんわんシェフ見習い中

旬の魚を生かそう

魚を食べさせることのメリットや注意点はご理解いただけたでしょうか? 魚は栄養が豊富なので時々ワンちゃんの食事に取り入れてみてあげてください。新鮮な魚を心掛け、種類によっては養殖の魚を選ぶと寄生虫のリスクを回避することができます。最初は少量からスタートさせ試してみてください。

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※本記事は犬に魚を積極的に食べさせることを推奨するものではありません。犬に健康的な食べ物は、栄養がバランス良く摂れるように配合された総合栄養食としてのドッグフードです。犬と人では体の作りが違いますので、人の体に良いからといって犬にも良いとは限りません。逆に悪影響となったり、必要な栄養の吸収を阻害したりすることもあります。
ただ、食事は飼い主と愛犬の絆を強くする大切な時間でもあります。同じものを食べたいと思ったり、欲しそうにしている愛犬に少しわけてあげたいと思ったりすることもあるでしょう。そんなときは必ず与えても大丈夫なのかを調べ、適切な与え方や量(あくまでおやつとして)を守り、様子を見ながら与えるようにしてください。

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